休職中の体調管理の鬼門は「職場からの連絡」にある。気を付けたところで結局どうにもならないけど。

ぼくが適応障害で休職に入ったあと、穏やかな療養生活を送るうえで最も体調を崩すきっかけとなった要因は何だっただろう?と考えたときに、真っ先に思い当たったのはコレでした。

ずばり、職場の上司からの電話やメールです。

というのは、なにも嫌がらせの連絡が来るなんてことではなく、休職の延長手続きとかそういった必要最小限の事務的なやりとりの話です。

心が健康な状態であれば何の問題もなく対応できるのですが、メンタルがやられた状態だとこれが予想以上にツラく、何度も体調の波が大きく振れる原因となっていたのを覚えています。

最終的には「特に解決策はない」という身もふたもない結論になっちゃうのですが、当時感じたことなど書いていきますので、よければお付き合いください。

療養には平穏が大切

まず前提として、当たり前のことですが、休職期間の目的は「休むこと」です。

身体を壊したのなら身体を休ませる。
心を壊したのなら心を休ませる。

心身に無理をかけない平穏な生活の中で、仕事ができる健康な状態を少しずつ取り戻していかなければなりません。

特にぼくの場合は適応障害の診断を受けての休職だったので、不調の直接の原因となっている環境(=職場)から距離を置くことが、回復のための最重要条件でした。

実際、休職に入って毎日の出勤から解放された初めの数日なんかは、職場にいた頃とは比べ物にならないくらい精神的に楽になりました。
やっぱり翌日職場に行かなくていいというだけで、夜眠るときの安心感も全然違います。

あとはこの調子で職場のことはなるべく考えず、心のエネルギーが溜まっていくのを気長に待てれば理想的というわけですね。

ぼく

ところが、なかなかそうもいかないというのが今回のお話です。

職場からの連絡は心を乱す

現実には、職場と完全に無縁な療養生活を送れるわけではありません。
休んではいても、色々と連絡調整の必要が出てくるものです。

ぼくの場合はメールでのやり取りがメインでしたが、たとえば次のような用件がありました。

  • 休職期間の延長有無の確認、手続き書類の送付
  • 元々担当していた業務の引継ぎ連絡
  • 異動希望調査、業績評価などの提出必須書類の対応
  • その他、「体調はどう?」的なコミュニケーション

連絡頻度としては、平均して週に1回とかそのくらいだったでしょうか。
このあたりは職場環境によって大きく変わってきそうですね。

ともかく、たかがメールと侮るなかれ。
職場からメールが1本届いただけでも、上向いていた体調が一気に崩れるほどの影響力があるのです。

仕事がストレスの原因となっている以上、仕事を連想させるものは、いわば地雷です。
そこから完全に離れて心の平穏を保つというのは、非常に難しい。

事務的なメールを1つ返すのに、丸々1日費やしてしまったこともありました。
電話なんて受けた日には、大変な動悸が続いて他に何もできませんでした。

いやもちろん、職場の上司も必要があって連絡しているわけなので、誰が悪いということではないんですけどね。

連絡イベントをどう乗り越えるか

じゃあ、そんな状況の中で体調を管理していくためにはどうするのが良いでしょうか。

ぼくが4か月ほどの休職生活を送るうえで感じたのは、「結局どうすることもできないよね」ということでした。

だって連絡してくるのは職場側なので、自分にはコントロールできないことですもんね。

ぼく

なんだかパッとしない結論ですみません。

職場との連絡は、もう自然現象と思って耐えるしかない。
せっかく回復してきた体調が崩れるのも、これは仕方がない。

できるだけメンタルの乱れを小さく抑えるための心構えがもしあるとすれば、「職場から連絡があったら体調が崩れて当たり前なのだ」と開き直ってしまうことが有効なのかなと思います。

あらかじめ覚悟をしておけば、いざ職場との関わりで落ち込んでも動揺せずに済むし、自分の弱さを責めずに済むからです。

職場から電話やメールを受けた時点で、そこから数日は何も有意義なことはしなくていい日にしよう!と決めちゃうくらいでいいんじゃないでしょうか。

「落ち込まないために」よりも、「落ち込んでもいいや」のマインドです。

休職中くらいは自分に甘く、ハードルを下げていきましょうね。

まとめ

そんなわけで休職中に体調を崩すきっかけになりがちな要因として、職場からの連絡というところに注目してみました。

  • 休職中もなんだかんだ職場とのやりとりは続く
  • 職場からの電話やメールは心の乱れにつながる
  • 連絡があることはどうしようもないので、どうせ体調が崩れてしまうことを覚悟しておく

と、こういったお話でした。

正直なところ、ぼくが休職を経てそのまますぐに退職の道を選んだ経緯の一端には、この職場からの連絡による体調のアップダウンの繰り返しがしんどかったからというのがあるとも言えるかもしれません。

たびたび落ち込んで、なかなか右肩上がりの療養をキープできないのは、もどかしいものです。

しかしよく言われるように、心の健康を育てるうえで焦りは禁物。

職場とのやりとりも何とか割り切って、ゆっくりと心身を休ませてあげたいですね。